八ヶ岳 行者小屋にテントを張って、阿弥陀岳と赤岳 をぐるっと一周

登山

こんにちは、ロタケです。

スポルティバの登山靴を買ったので、慣らしを兼ねて八ヶ岳に行ってきました。以前八ヶ岳に来た時は、行者小屋にテントを張って、硫黄岳から横岳、赤岳をぐるっと回って下山するルートでしたが、今回は前回行けなかった阿弥陀岳から赤岳を登り、地蔵尾根を下りてくるルートにしました。

ただ靴は痛いし、暑さからか頭も痛いし、久々に苦しい登山になりました。

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行程 2018/8/4(土)~8/5(日)

【1日目】
美濃戸口(05:21)・・・美濃戸(06:07)・・・行者小屋(07:58)[休憩 40分]・・・中岳のコル(09:26)[休憩 4分]・・・阿弥陀岳(09:56)[休憩 5分]・・・中岳のコル(10:30)[休憩 15分]・・・赤岳(11:53)[休憩 30分]・・・赤岳天望荘(12:53)・・・行者小屋(13:57)

【2日目】
行者小屋(06:32)・・・美濃戸(08:24)・・・美濃戸口(09:10)

コースタイム

標準:10時間30分 、今回:9時間40分(コースタイム倍率0.92倍)

地図

概要

水平移動距離 17.9約km  積算標高差上り:約1,875m下り:約1,875m

アクセス度(車) ★★★★☆

ご存知の通り、「美濃戸口」に車をとめると、登山道が始まる「美濃戸」まで片道1時間の林道を歩く必要があります。なので、オフロードに強い車に乗っている方は、林道先の「美濃戸」まで車で乗り入れるのが普通のようです。

私は林道には乗り入れず、手前の「美濃戸口」に車をとめました。

その「美濃戸口」までは、中央道の諏訪南ICからは15分くらいでしょうか。諏訪南ICからだと一本道で、標識もちゃんとでているので、迷うところはないと思います。道路は舗装路でしっかりしています。ちなみに横浜から「美濃戸口」まで2時間20分でした。

林道先の「美濃戸」まで車で乗り入れるには、車高の低い車だと底をすると思います。私の車はミニクーパーなのですが、間違いなく底をするので、「美濃戸口」に止めて歩くようにしています。

ただ普通にプリウスとかも乗り入れていますので、気を付けて走れば大抵の車は行けるんだと思います。ただ砂利道で轍も深く、対向車がすれ違えるくらいの道幅がない箇所も多いので、運転に自信のない方は歩くことをおすすめします。いい準備運動になりますよ。

写真じゃわかりずらいかな。結構、凸凹してます。

駐車場混雑

「美濃戸口」の駐車スペースは150台とたっぷりあります。8月最初の土曜日の朝5時半でしたが、駐車している車は50台程度でした。

ちなみに林道奥の「美濃戸」の駐車場ですが、何カ所かに分かれて70台ほど駐車できるらしいです。私が通過した土曜日の6時頃には、8割程度の埋まり具合で、まだ少し余裕はあるようでした。

「美濃戸」の土曜日朝6時。空きあり。

危険度 ★★★★☆

踏み跡はしっかりとあるので、道迷いの危険性は低いと思います。

あと赤岳への登りや下り、地蔵尾根もしっかりと整備されているので、それほど危険度は高くないと思います。ただ、中岳のコルからの阿弥陀岳への登りは、何気に嫌らしいです。

岩肌がもろく、ザレている箇所も多く、とても滑り易かったです。あと浮石も多くて、ほんの30分登る間に2回ほど「ラク!」の声を聞きました。阿弥陀岳はヘルメットをせずに登っている人が多かったですが、絶対に着用することをおすすめします。

体力度 ★★★☆☆

行者小屋にテントを張って、荷物を軽くしてから阿弥陀岳と赤岳に登ることになります。ただ行者小屋までの緩やかな傾斜の道とは打って変わり、一気に急傾斜となるので、息があがります。

阿弥陀岳への登り降りにも神経を使うので、目の前に聳える赤岳に登り返すのは、強い心が必要かもしれません。私は、「このまま行者小屋に下りちゃおうか」と心が揺れましたが、弱い心に鞭打って、なんとか赤岳への道へ進みました。

無事に赤岳に登頂し、地蔵尾根を下りる頃には、正直ヘロヘロになってましたけど・・・。暑さにやられたというのもありますが、予想以上に手強いルートでした。

混雑度

さすがに8月1週目の週末。多くの人が登山に来られていました。

阿弥陀岳方面は多少少なかったですが、鎖場などのすれ違いでは少し待つことも。ただもっと多いかと思っていましたが、そこまでではなかった印象です。

テン場(行者小屋)

私のように先にテントを張っておいて登りに行く方が多いのか、朝8時で4割ほど埋まっていたと思います。14時頃で8割、16時頃には9割がた埋まっていました。ただ詰めればもう少し張れる感じでした。

夕方4時半。まだスペースはあります。

 

ロタケの登山日記

個人的な登山日記なので余計なことも色々と書いていますが、臨場感は伝わると思います。必要のない方は読み飛ばしてやってください。

初日:美濃戸口から阿弥陀岳まで

登山靴スポルティバ トランゴ S エボ GTX®のデビュー戦。はたしてどんな風だろう。

22時に就寝し、2時に起床。顔を洗って駐車場発は2時半。相模原愛川ICまでは自宅からちょうど30分。

そこから高速に乗り、ゆっくりと走らす。諏訪南ICで下りて、美濃戸口には4時50分の到着。駐車場は空いていて、1段目にとめれた。

八ヶ岳山荘で駐車券を購入(1泊で1,000円)。トイレを済まし、登山届を出して5時20分に出発。

八ヶ岳山荘でトイレをすまし、登山届けを提出して出発です。

予防のために、絆創膏を2枚貼っているのに、歩き始めてすぐに右足のくるぶしの外側に痛みが。やはり新しい靴が馴染むまでは時間がかかる。

ペースは割と早めのコースタイムの0.8掛けくらい。暑くて、熱中症?高山病?の気配が薄らとしてきたので、多少ペースを落としつつ、行者小屋に到着。

おじさんとお姉さんの夫婦?カップル?愛人関係?の横にテントを立てる。携帯を確認するとテン場は圏外。少し歩き回ると、場所によっては入る感じ。

荷物を軽くして、阿弥陀岳を目指す。日差しが強く、気温が上がってきて、ヘロヘロになりながら急登を登る。

中岳のコルから眺める阿弥陀岳は鎖や梯子が連続していて、かなりの急傾斜。意を決して登り始めるが、岩がザレていて、浮石も多く、イヤらしい道。歩き慣れた感じのおじさんと前後しつつ、なんとか山頂へ。

中岳のコル。皆さんここに荷物をデポして、阿弥陀岳に登るようです。

阿弥陀岳から見る赤岳

硫黄岳から赤岳の山並みが綺麗に見えているが、南西は雲で埋まっている。前後して登ってきたおじさんが、先着していたお姉さんと話をはじめて、さきほどの横のテントの人だと気付く。ただ、二人がどんな関係性なのかが掴みきれず、声を掛けるのをためらう。

足裏も痛く、軽く頭も痛いので、そのまま行者小屋へ降りようかとも思ったが、例の2人組が赤岳に向かうので、自分も行くことにする。

赤岳の岩場に取り付いたあたりからガスで視界ゼロ。ただ阿弥陀岳のザレた岩場よりも、こちらの方が何倍も登りやすい。

頂上直下でマラソンの川内優輝さんとすれ違い、ちょっと感激。

初日:赤岳から地蔵尾根を下って行者小屋まで

件のおじさんを抜き、ガスガスの赤岳山頂へ。お腹が空いていたので、赤岳頂上山荘で真っ赤な辛口カレーを頂く。

あとは行者小屋まで下るだけだが、足が痛いのとヘロってるので、這うようなスピードで下りていく。地蔵尾根の途中から大粒の雨。滑り易くてさらにペースが落ちる。

地蔵尾根の下りは急でしたが、しっかり整備してありました。

やっとのことで行者小屋につくと、「ギョウジャでぎょうざ祭り」ということで小屋の前に屋台が。せっかくなので、美味しくいただく(500円)。

頭が痛かったので、水分を補給して、テントで寝ることに。
16時ごろに起きても外では「餃子、餃子」うるさくやっている。

今日だけ特別な日だというのは理解できるが、変な音楽をガンガンに流し続けて、大声で「餃子、餃子」と叫び続けるのはいかがと思う。

旨かったですが・・・

結局16時半ごろまで、ずっとうるさくて、「ここはどこかのイベント会場ですか?!」てな感じで、静かな山を楽しみに来た自分にとっては最悪でした。

トイレにいって帰ってくると、隣のおじさんとお姉さんに話しかけられる。最初は金持ちのおじさんとその愛人かと思っていたので、距離を置いていたが、どうやらただの登山仲間らしく、ひと安心してお話に加わる。

色々な山に登られているようで、おすすめの山を聞いたところ、東北の山には絶対に行った方がいいと教えてもらった。焼き肉を頂きながら、楽しく1時間くらいお話をしたあと、自分のテントに戻って夕飯にする。

夕飯がすんで、コーヒーを飲んでいたら、今度は右隣りのテントの埼玉から来た、子供3人連れの男性に「ダンロップのテントっていいですよね~」と話しかけられる。

このテント、何度も話のきっかけになってくれます。

一番下の女の子はまだ8歳なのに、赤岳に登ってきて「怖かったけど、楽しかった」と平気な顔をしている。将来有望である。

夜のテン場は思ったより静かだったけど、なかなか寝付けなかった。

 

2日目:行者小屋から美濃戸口まで

2日目の起床は4時30分とかなり遅め。本来は、横岳まで登りなおして、硫黄岳を回って、赤岳鉱泉から北沢を美濃戸まで下りようと思っていたけど、足が痛むのと、昨日の疲労がかなり残っていたので、無理せず、そのまま下山することに。

もみの湯の10時オープンにちょうど合うように、ゆっくりと準備をして6時半に下山開始。

足が痛いので、標準タイムより1.2倍のスピード。苔を堪能しつつ、9時10分に美濃戸口に到着。

八ヶ岳山荘で駐車券を見せると、無料でコーヒーを飲めるということだったので、一杯いただく。

駐車券が無料のコーヒーに変わります

予定通り、10時ちょうどに「もみの湯へ」。露天風呂を楽しみ、帰路につく。さすがにこの時間では中央道も渋滞はなし。自宅到着は13時半だった。

ロタケのワンポイント

阿弥陀岳・赤岳ともに、全体的に岩がもろいです。滑落する危険性は低いですが、落石には要注意です。特に登山初心者っぽい人が多く、いたるところで落石を起こしています。面倒臭がらずにヘルメットをかぶりましょう。

阿弥陀岳の登り。急な上に、岩がかなりもろいです。

アフター登山

美濃戸口から10分程度の場所にある、「もみの湯」がおすすめです。美濃戸口にある八ヶ岳山荘でもお風呂は入れますが、やはり広いお風呂は最高です。

広い内風呂と露天風呂もあって、料金は八ヶ岳山荘と同じ500円。私の場合、お風呂がオープンする10時にあわせて山を下り、ひとっ風呂浴びてから帰ります。

それでも中央高速が混む前に横浜まで帰れちゃうので、このパターン、気に入っています。

http://www.lcv.ne.jp/~mominoki/index.html

まとめ

美濃戸から行者小屋までの森林歩きは、本当に気持ちがいいです。それほどの急登もないですし、苔むした木々を眺めながらの森林歩きが満喫できます。

阿弥陀岳も登り応えがありますし、赤岳も北から登るより、こちらから登った方が、岩登り感があって楽しいと思います。

赤岳の姿も横岳方面から見るのと阿弥陀岳で見るのとでは、まったく印象が変わります。横岳方面から見ると端整な綺麗な山ですが、阿弥陀岳からは男性的な岩の塊に見えると思います。

ただ個人的には、赤岳の姿は阿弥陀岳から見るよりも、横岳方面から見た方が好きかもしれません。

静かにやってくれりゃ、いいのに・・・

ちょっと残念だったのは、宿泊地の行者小屋がうるさかったこと。

「ギョウジャ(小屋)でギョウザ(餃子)」というコンセプトのイベントをやっており、小屋の前に屋台が出ていて、小屋の方が大声で「餃子がおいしいよ~!食べていって~!」などと叫びながら餃子の販売をされていました。

別に餃子も美味しかったし、それはそれでいいのですが、音楽を大音量で流しながら、夕方の4時半までずっと「餃子、餃子!」と叫び続けるのはいかがなものかと感じました。

どこか都会のイベント会場に来ているような喧噪で、静かな空間で綺麗な景色を楽しみたい登山者にとっては、非常に迷惑な行為でした。

どうも年1回のイベントだそうですが、静かな山を楽しみたいなら、この日は避けた方がいいと思います。HPで予定が出るみたいなので、チェックしてから、行きましょう。

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