北岳・間ノ岳 天空の稜線は雨

登山

こんにちは、ロタケです。

今回は私の南アルプスデビュー戦となった、北岳・間ノ岳、1泊2日の山行についてお話したいと思います。

マラソンの練習として、丹沢や富士山に行くようになって、徐々に山の魅力を思い出してきたので、今度はアルプスに行きたいと思うようになりました。

昔アルバイトをしていた馴染みのある北アルプスに行こうとも思ったのですが、思った以上に遠くて、南アルプスならもう少し近いんじゃないかと思って、調べてみたんです。

Google Mapで検索すると、横浜からでも車で2時間もあれば登山口まで行けてしまうという驚きの検索結果にびっくり。

そこで、一番人気の北岳に照準を定め、ついでに間ノ岳にも行ってしまうという贅沢な山行を計画しました。

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行程  2015/8/28(金)~8/29(土)

【1日目】

広河原(06:37)・・・大樺沢二俣・・・大樺沢二俣(08:27)・・・八本歯のコル(10:10)・・・北岳(11:21)・・・北岳山荘(12:45)

【2日目】

北岳山荘(04:35)・・・中白峰(05:10)・・・間ノ岳(06:00)・・・中白峰(06:47)・・・北岳山荘(07:00)・・・八本歯のコル・・・大樺沢二俣・・・広河原(11:20)

コースタイム

標準:866分 、今回:683分(コースタイム倍率0.79倍)

地図

概要

水平移動距離 約17.3km  積算標高差上り:約2,544m下り:約2,544m

アクセス度(芦安温泉まで車)

広河原までは車では入れませんので、芦安から広河原までは登山バスを利用します。芦安までは横浜ICからは1時間45分程度で到着できますが、最後の1キロくらいは多少迷うかもしれません。(特に暗いうちは)

まず岩園館を目指すのがベストだと思います。岩園館の前の道を通り、次の橋を右折で渡ると金山沢温泉が見えてきます。その先の交差点を鋭角に左に入れば、駐車場はすぐです。

道路状況

駐車場までしっかりと舗装されており、道も細くありません。

駐車場混雑度

金曜でしたので余裕はありました。私はバス発着所の道を挟んだ反対側にある市営第2駐車場にとめることができました。

5:10に到着した時は6割程度埋まっている程度でした。

市営第2駐車場。目の前がバス停です。

危険度★★★☆☆

八本歯のコルの前後に梯子が多いです。高度感もあり緊張はしますが、ゆっくりと行けば問題ないと思います。

中白峰と間ノ岳の中間付近に鎖のない小さな岩場があり、一瞬ですが緊張するところがあります。足場が傾斜しているので、雨天時は注意が必要だと思います。

体力度★★★☆☆

1日あたり7時間前後の行程になると思いますので、普通に運動している人であれば、それほどキツクはないと思います。

北岳山荘の混雑状況

8月最後の週末の1日前の金曜日だったので、混雑度はMAXではありませんでした。

一人で一つの布団が確保できた上に、10人部屋で7人だけと、一部屋当たりの収容数も多少余裕があったように思います。

ロタケの登山日記

(個人的な登山日記なので余計なことも色々と書いていますが、臨場感は伝わると思います。必要のない方は読み飛ばしてやってください。)

広河原まで

自宅を3時に出発。相模原愛川ICから高速に乗ります。さすがにこの時間なので渋滞もなく、中央自動車道も順調に走れます。甲府昭和ICから下道という選択肢もあったのですが、少しでも早く到着して、朝一番のバスに滑り込みたかったので、中部横断自動車道の白根ICまで高速を使うことにしました。

白根ICからはナビ通りに進みますが、2~3回曲がっただけで、ほぼ真っ直ぐに走っていきます。ここまでは順調にきましたが、最後の1キロで道が分からなくなりました。

森本酒店、民宿なとり屋を過ぎて、左折で橋を渡るのが正解ですが、直進して道に迷い5分のロス。そのあと、岩園館の前の道を行って、次の橋を右折が正解ですが、道なりに左折してさらに10分をロスしました。

どちらも案内看板はあったのですが、すごく分かりにくいので、皆さんもグーグルマップで事前にチェックしていった方がいいですよ。

駐車場についたのは5:10で、横浜から2時間で南アルプスの玄関口にまで来られていることにびっくりです。

用意を終えて、駐車場の入口に行くと、乗合タクシーの受付をやっていて、言われるがままに、荷物を車に乗せ、ライトバン?ミニバス?の座席に乗り込みました。

乗合タクシーは初めてだったので、どうやったら乗れるのかちょっと不安でしたが、あまりにもスムーズに事が運んだので、ちょっと拍子抜けな感じです。5:30に芦安を出発し、ちょうど1時間で広河原に到着しました。

広河原~大樺沢二俣

つり橋を渡って登山開始

広河原からは、川を挟んで北岳の姿が見えています。大きな吊り橋を渡って広河原山荘の横を通って、さあ登山開始です。

うっそうと茂った木々の中を川の音を聞きながら緩やかに登っていきます。いかにも南アルプスといった感じで、気分が盛り上がります。白根御池への分岐をすぎ、大樺沢を遡上していきます。大樺沢二俣まではおよそ2時間。

このルートは人が多く、10分も歩けば誰かとすれ違う感じでした。

大樺沢二俣~八本歯のコル~北岳~北岳山荘

八本歯方面へ向かいます。ここから傾斜が急になります。

大樺沢二俣からは、木々がなくなります。私が行ったのは8月最終週なので、雪もほとんど溶けていましたが、遡上するにつれて、微妙に傾斜が急になってきます。

大樺沢二俣より少し上。まだ雪が残っていました。

標高2,500mを越えたあたりから、さらに傾斜は急になり、八本歯のコルに向けて一気に高度を稼いでいきます。

この付近からはバットレスの姿が良く見えて、実際に岩に取り付いている人たちが小さく見えています。いくつか梯子を登ったら八本歯のコルに到着です。

池山吊尾根分岐付近より北岳を見上げます。

ここから北岳までは約1時間のコースタイムですが、このあたりから空気の薄さが実感できるようになってきて、標高を稼ぐのが結構つらくなってきます。

また残念なことに雲がわいてきて、仙丈方面、間ノ岳方面の景色がまったく見えなかったので、途中で休むことなく、北岳山頂を目指します。11:30、登り始めから5時間ほどで無事に登頂できました。

残念ながら山頂はガス。

山頂は、ツアー客の人達や、外国の人達など、約20名ほどいたでしょうか。雲が時たま切れて鳳凰三山や、中白峰方面が綺麗に見えると、そこここで歓声があがりました。

雲が濃くなってきたので、20分ほどで山頂を後にし、北岳山荘に向かいます。北岳山荘に向けて一気に高度を落としていきます。近くに見えるようですが、1時間ほどかかってやっと到着です。

一つのふとんに一人ということで、夏の北岳ということを考えると余裕の部屋割りです。明日の土曜は恐らく、一つの布団に3名体制だとのことでした。

一つのふとんを一人で

翌日の天気は後半になるほど悪くなるとの予報だったので、翌朝は、朝食は弁当を用意してもらって、早出することに決め、夕飯を食べてそうそうに床につきました。

北岳山荘~間ノ岳往復

3時45分に起床し、食堂の一角を借りて、お弁当を頂きます。残念なことに外は早くも雨。「天空の散歩道」は、景色は期待できなさそうです。一瞬、このまま下山ということも考えましたが、折角なのでまだ暗い中、間ノ岳に向けて出発します。

「天気が良ければ最高だろうなぁ~」と思いながら、小雨の「天空の散歩道」を黙々と歩きます。

間ノ岳へは1時間ほどで到着。農鳥からの登山者の姿もなく、間ノ岳の山頂独り占めでした。「いつか天気のいい時にもう一度来てやる!」と心に誓い、頂上にタッチし、一気に下山へ移ります。

小雨、ガスの間ノ岳山頂

北岳山荘~広河原

下山は八本歯のコル付近の梯子が濡れていて滑りやすかったので、慎重に下りましたが、それ以外は特段問題はありませんでした。途中からは雨もやみましたが、頂上付近は厚い雲の中でした。大樺沢二俣から下になると、バスの時間が気になって、小走りで降りたので、広河原につくころには、結構な疲労感でした。

ただ急いで下山したおかげで、11:50の乗合タクシーに間に合って、芦安で温泉につかってから帰りましたが、中央自動車道の渋滞前に横浜に帰りつくことができました。

ロタケのワンポイント

土曜の夜を避ければ、多少余裕をもって小屋泊りを楽しめると思います。

あえて土曜に行く場合は、何事にも動じずに睡眠に入れる強靭なメンタルが必要だと思います。一つの布団に3人って、絶対に私は眠れません。

アフター登山

金山沢温泉」につかってから帰りました。 芦安の駐車場からも車で1分で、疲れたカラダが一気に蘇ります。施設も新しいみたいで、露天風呂も気持ちいいですよ。

金山沢温泉 - 山梨県 南アルプス市 -自然と文化が調和した幸せ創造都市-

まとめ

南アルプス特有の深い森と、アルプスの岩々しさ、両方が楽しめます

北岳は日本第2位の高峰だけあって、山の雄大さが半端ないです。間ノ岳への天空の稜線も晴れていれば、富士山や鳳凰三山、仙丈・塩見といった山々を眺めながらの最高に気持ちいい稜線歩きが楽しめると思います。(残念ながら拝めませんでしたが・・・(T_T) )

さすがに人気ルートだけに、人出は北アルプス並みですが、曜日をずらせば楽しい山行になると思います。皆さんも、ぜひ「天空の稜線」を堪能してみてください。

(実はこの3週間後にリベンジして、最高の天気の中、天空の散歩道を歩くことができました。その時の様子は次回に。)

農鳥岳と間ノ岳 うわさの農鳥小屋に泊まってみました。
9月のシルバーウイークを利用して、前回ガスで視界のなかった間ノ岳と北岳を結ぶ3,000mの天空の稜線にリベンジしました。奈良田から農鳥岳を経て、色々と噂のある農鳥小屋で一泊。間ノ岳をへて広河原に下りるルートに挑戦しました。

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