【土井雪広】選手が書いた「世界で戦うためのロードバイク・トレーニング」を読んでみた。速くなるための魔法はないってことか・・・(´;ω;`)ウゥゥ

ロードバイク
伸び悩んでいるあなたに。。速くなるヒントが詰まってますよ。

こんにちは、ロタケです。

最近、どうすれば速く走れるのか、正直、悩んでおりまして。。

ヤビツのタイムは伸びない、FTPは横ばい、チーム練ではそそくさと千切れる・・・
加齢と戦いながらタイムを伸ばすことに限界を感じて、少し弱気になってたんですよね。

そこでモチベーションUPのために、「土井 雪広」選手の「世界で戦うためのロードバイク・トレーニング」を読んでみました。

地味でキツイ努力を継続するしか速くなれないという、当たり前の結論に納得しつつも、少し覚悟は固まったかも。。。

私

でも、世界で戦うメニュー、キツ過ぎる(;’∀’)

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土井 雪広選手って?

2018年に現役を引退した土井雪広選手

私はNHKの「チャリダー★」で、たまに「どいちゃん」と呼ばれる選手が出てくるのは知っていたんですが、実はスゴい人だったみたいです。

かの別府選手と同い年で、2005年からは欧州でレースに参戦。ブエルタ・ア・エスパーニャを日本人で初めて完走して、全日本のタイトルも取ってます。

そんな土井選手が本を2冊書いてます。
「土井雪広の世界で戦うためのロードバイク・トレーニング」「敗北のない競技」

2冊とも読んでみましたが、今日は「土井雪広の世界で戦うためのロードバイク・トレーニング」を取り上げてみたいと思います。

本の内容は

速く走るためのノウハウが満載された「土井雪広の世界で戦うためのロードバイク・トレーニング」。
さっそく紹介してみたいと思います。

前半はフォームやポジション、後半はトレーニング方法について

本の前半部分は、フォームやポジションについての記載がメイン。

正しいフォームや、外人と日本人の骨格の違い、機材の走りに与える影響などが事細かに書かれています。

特に機材に関しては、忖度なしに本音で書かれているので、かなり面白い内容になってます。

後半はトレーニング方法について。

「世界で戦うための・・・」という題名通り、かなり高度な内容ですが、我々アマチュアレーサーでも十分理解できるように噛み砕いて説明してくれています。

パワーメーターを使った疲労の管理や、具体的なトレーニングメニューなど、かなり参考になると思いますよ。

ちなみに目次はこんな感じです。

第1章 強くなるということ―「階段」を上る
第2章 ロードバイクという乗り物―機材を選ぶ
第3章 ロードバイクに乗る―ポジショニングとフォーム
第4章 トレーニングの前に―トレーニング・ストレス・スコア
第5章 トレーニングを「煮詰める」―トレーニングメニュー
第6章 レースを走る―基本テクニック
第7章 ヨーロッパを走る―「土井ちゃん」からのメッセージ

論理的に書かれているので腹落ちしやすい

こういうノウハウ本って、天才っぽい選手が書いてしまうと、あまり参考にならない場合が多いんですよね。感性で出来ちゃう人が多いので、深く考えてない?のかな。

でもこの土井選手、同世代には別府選手がいて、ヨーロッパでもかなり苦戦を強いられて、色々な挫折を経験しています。

そこで色々と考えて工夫して、愚直に努力を重ねて実力を伸ばしていった、まさに「努力の人」。

数々の考察や試行錯誤を経た上でのノウハウなので、論理的にも整理されていて、すごく腹落ちがしやすい内容になってます。

印象的なところ

とりあえずこの本、文章が上手いです。

土井選手が上手なのか、編集者が上手なのかは知りませんが、グイグイ引きつけられて、しかも土井選手のロードバイク哲学的な部分も透けて見える感じで、読んでいてかなり面白い
単なるノウハウ本という感じではないです。

私が特に印象的だったところを少し紹介しますね。

日本人は空力に対する意識が低い

日本人は空力に対する意識が低いそうです。

ヨーロッパで走っている時に、「あと1㎝、頭を下げろ!」とよく言われたそうで、時速20㎞みたいな低速でも、しっかりと空力を意識して走ることが重要なんだとか。

たしかに1㎝は意識してなかったですけど、言われてみると速い人って本当に姿勢が低いですもんね。

ペダリングは大きな筋肉から動かすべし

ペダリングは大きな筋肉から動かすべし。

これって一般的によく聞くアドバイスなんですけど、今ひとつイメージしにくくて、よく理解できていなかった部分なんですよね。

土井選手いわく、①体幹 ②お尻 ③ハムストリング という順番で力をこめて、ペダルを回していくのが正解とのこと。

低いケイデンスで、実際に体幹やお尻の筋肉を触りながら、ちゃんと力がこめられているかをチェックするのが理解しやすいそう。

ヨーロッパの選手は、高ケイデンスでもペダリングが崩れずに、ちゃんとその順番で力がこめられていてるから速いんだそう。

高ケイデンスだけをマネしてもダメってことみたいです。

プロは意思疎通をしっかりとする

落車対策にもいくつか触れられています。
その一つが、意思疎通。プロとアマチュアの一番の違いがこの意思疎通だそうです。

たしかに日本人は基本的にシャイな性格なので、集団で走っていても、ちゃんと声が出るのは

私

ブレーキ!

の時くらいでしょうか。

ハンドサインもどちらかと言うと控えめで、前後左右を走っている人が、次に何をしたいのかがわからない。

プロはどんな局面でも、ハンドサインや声かけをサボらないんだそうです。
それが高速で集団走行をしていても落車がおきない理由なんだとか。

普段のライドから、恥ずかしがらずにもっと意思表示をしてみないといけませんね。

こんな人におすすめの本です

「一足飛びに速くなる方法はない。速くなるための唯一の方法は、基本的な努力を地味に積み重ねること。」

この本全体に漂っているのは、そんな当たり前の思想だと思います。

ただ、土井選手が努力の末に体得されたノウハウなので、地味な内容かもしれませんけど、このメニューをやっていれば必ず速くなるだろうなと、納得できると思います。

私のように伸び悩んでいる人は、「速く走るには、地味な努力を積み重ねることしかない」ってもう薄々気づいてますよね。

この土井選手の「世界で戦うためのロードバイク・トレーニング」を読めば、残念ですけど、それが再確認できると思います。

地味な努力を受け入れる。その覚悟ができる本かもしれません。

今回は土井選手の書いた「世界で戦うためのロードバイク・トレーニング」の紹介でしたけど、土井選手が書いた「敗北のない競技」という本も面白いですよ。

土井選手の幼少期から、自転車にのめり込んだきっかけ、ヨーロッパでの想像を絶するレースの模様や生々しいドーピングの実態など、自伝的な内容の本になっています。

読み応えありますよ。

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