後立山~遠見尾根から五竜岳・八峰キレット・鹿島槍を経て針ノ木岳まで。小屋泊のゆったり登山を満喫。(情報編)

登山
五竜から針ノ木を縦走。山小屋情報や登山の危険個所等々、レポートします。

こんにちは、ロタケです。

8月のお盆休みを利用して、後立山連峰の南部、五竜岳から針ノ木岳までを5泊6日で縦走してきました。
すべて小屋泊まり。しかも1日当たりの歩行時間は4~5時間程度に抑えるという、ゆったり&贅沢な登山です。

お盆休みの小屋の混雑度や、八峰キレットなどのコース危険個所など、山旅に役立つ情報をレポートしていきたいと思います。

(ちなみに旅日記編はこちら

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行程 2019/8/9(金)~8/14(水)

行程

【1日目】

アルプス平駅(7:50)・・・地蔵ノ頭(8:03)・・・大遠見山(10:19)・・・五竜山荘(12:39)

【2日目】

五竜山荘(5:28)・・・五竜岳(6:40)[休憩15分]・・・北尾根ノ頭(8:45)[休憩2時間]・・・口ノ沢のコル(11:15)・・・八峰キレット小屋(12:00)

【3日目】

八峰キレット小屋(5:28)・・・鹿島槍北峰(7:00)[休憩15分]・・・鹿島槍南峰(7:54)[休憩1時間10分]・・・布引岳(9:50)[休憩15分]・・・冷池山荘(10:45)[休憩15分]・・・爺ヶ岳南峰(12:10)[休憩15分]・・・種池山荘(12:50)

【4日目】

種池山荘(6:10)・・・岩小屋沢岳(7:32)[休憩3時間]・・・新越山荘(11:00)

【5日目】

新越山荘(5:37)・・・赤沢岳(7:10)[休憩15分]・・・スバリ岳(8:50)[休憩10分)・・・針ノ木岳(9:45)[休憩1時間40分]・・・針ノ木小屋(12:05)

【6日目】

針ノ木小屋(6:10)・・・大沢小屋(7:57)[休憩10分)・・・扇沢(8:53)

コースタイム

標準:27時間42分 、今回:24時間(コースタイム倍率0.87倍)

地図

地図

(前半) 遠見尾根~五竜山荘(泊)~五竜岳~キレット小屋(泊)~鹿島槍ヶ岳~冷池山荘~

地図 後半

(後半)冷池山荘~爺ヶ岳~種池山荘(泊)~岩小屋沢岳~新越山荘(泊)~針ノ木小屋(泊)~扇沢

概要

水平移動距離 33.6km  積算標高差 上り:4326m 下り:4426m

アクセス

行きは、新宿から毎日あるぺん号を利用。五竜のゴンドラ駅前に朝5時に到着
アクセスは至極便利ですが、肝心のゴンドラが7時30分まで動かず、ひたすらボーっとする2時間半がもったいない。。。

ゴンドラ駅

ゴンドラは7時半まで動きません。前の野原で暇をつぶしましょう。

帰りは、扇沢からバスで信濃大町駅まで。本数もそこそこあります。

バス停

一番先端から信濃大町駅行きのバスが。運賃は降りるときに払います。

危険度★★★★☆

全体的に踏み跡はしっかりとあるし、道も整備されているので、道迷いの危険性は低いと思います。

危険個所

コース最大の危険個所は「八峰キレット」ですが、キレット自体は一瞬で終わりますし、しっかりとしたハシゴや鎖が設置されているので、慌てずに慎重に通過すれば危険度は低いです。

八峰キレットよりも注意が必要なのが、「五竜岳~キレット小屋」「八峰キレット~鹿島槍南峰」「針ノ木雪渓の夏道」の3ヶ所。

「五竜岳~キレット小屋」「八峰キレット~鹿島槍南峰」は、ガレザレの岩場が長く続きます。岩ももろく浮石もあるので、緊張を切らさずに通過したいところです。

五竜岳キレット

五竜岳とキレットの間~岩がもろいくて、いやらしいです。

「針ノ木雪渓の夏道」は、整備が不十分で岩がもろく、湿りがちで滑りやすいです。今回の行程の中で一番難易度が高かったと思います。できれば雪渓がある時期に歩きたい箇所です。

針ノ木雪渓

針ノ木雪渓は崩落が進んでいて、横の斜面に作られた夏道を。岩が滑りやすくて、もろくて難易度高いです。

体力度★★★☆☆

五竜岳を目指す遠見尾根がダラダラと長く、暑い季節はかなり体力を使うと思います。

五竜岳以降は、アップダウンはあるものの、そこまでの標高差じゃないので、体力的には楽な尾根歩きになると思います。

遠見尾根

遠見尾根。小さなアップダウンを繰り返し、疲れた頃に一気に登るのでかなりキツイです。

山小屋情報

五竜山荘

宿泊したのは、山の日の3連休が始まる前日の金曜日。

22名定員(どうみても10名ぐらいのスペース)の部屋に6名だけでした。平日の夜なら普通に眠れると思います。

夜はカレーライス。ご飯もルーもおかわり自由です。トイレは洋式あり。水は宿泊者は無料で分けてもらえます。

テン場は全部埋まっている感じで、17時頃に到着した非常識な人が1人いたんですけど、テン場に張れずに、登山道の上にテントを張ってました。

五竜山荘

こちらが入口。前のスペースにテーブルと椅子が置いてあって、登山者の憩いの場になっていました。

カレー

夕飯はカレーライス。おかわり自由です。

寝床

こんな感じの寝床でした。上下に部屋があって天井は低いです。これ22人部屋の表記あり。

八峰キレット小屋

山の日の3連休初日ですが、1人1枚の布団は確保されていました。ただ予約している人の布団は確保されていますが、飛び込みの人は専用の部屋に詰め込まれます。
そのため、この小屋に泊まる時は事前予約しておいた方がいいと思います。

ここの小屋の食事が今回5泊した中で一番美味しかったです。

トイレ洋式あり。水は宿泊者は無料で分けてもらえます。

小屋の前から剱岳が綺麗に見えます。

キレット小屋

どう見てもヤバい場所に建ってます。

キレット 寝床

こんな感じの寝床。大きめの敷布団に2人で。

晩御飯

山で食べるハンバーグが最高に旨い。味噌汁も具だくさんです。

冷池山荘

山の日に宿泊する予定でしたが、1枚の布団に2人、食事は5回転と聞いて次の種池山荘まで足を伸ばしました。人気の鹿島槍に登りに来る人が多く、混雑必至です。

ちなみにテン場は午前中で埋まったそうです。

テン場

冷池山荘のテン場。こんな景色が見れるテン場ってそうないですよね。

種池山荘

海の日でしたが、8人部屋に4名だけ。快適に過ごせました。

人気のピザは13時まで。私は残念ながら10分遅く、食べられませんでした。

全般的に綺麗な小屋で、部屋の窓から鹿島槍が見えます。

トイレは洋式あり。水は宿泊者は1L無料です。

テン場は13時には埋まってたそうで、それ以降の人は小屋泊になったみたいです。

こんな寝床

天井の高い寝床。荷物置き場もあって、キレイな部屋でした。

種池山荘の晩御飯

晩御飯。オーソドックスな感じでしょうか。

種池山荘のテン場

小屋は空いているのに、テン場は満杯。張れなくて小屋泊まりに変更した人もいたそうです。

新越山荘

3連休の最終日に、8人部屋に5人とかなり空いていました。

トイレ洋式あり。水は、宿泊者は1L無料でした。

この小屋、かなりレベル高いです!

小屋の人の応対も抜群だし、大きすぎずアットホームな感じもいいし、部屋の窓から剱岳の迫力ある姿が見えて、小屋の前からはスバリ岳や針ノ木岳の雄姿も。

あまり人に教えたくないほどイイ小屋でした。

新越山荘の部屋

部屋はこんな感じ。天井高い系のお部屋。すいているので布団と布団の間に隙間が。

晩御飯

晩御飯。品数豊富で、美味しかったです。

針ノ木小屋

10人部屋に10名。3連休明けの火曜日でしたが、お盆休みのせいか、そこそこ混んでました。

トイレは洋式です。水は宿泊者は1L無料です。

今回山小屋に5泊して、一番残念だった小屋がこの針ノ木小屋。
厨房の女性はいい感じなんだけど、男性スタッフの応対が今一つ。雪渓の状態を聞いても答えられないし、部屋割りも下手。

混んでる部屋とガラガラの部屋があったので、もう少し上手く部屋割りしてくれれば、快適に寝むれたのに。。。

全般的には綺麗な小屋なんだけど、少し残念でした。。。

テン場は7割くらいの埋まり方でした。

針ノ木小屋

お部屋はこんな感じ。10人部屋でしっかり10人で、かなり蒸し暑い感じでした。

針ノ木小屋 晩御飯

晩御飯です。サバの味噌煮が美味かったです。

針ノ木ラーメン

針ノ木ラーメン1300円。野菜たっぷり餡かけラーメンです。お昼ご飯に。

ロタケのワンポイント

普通の脚力の人であれば、このルートは4泊5日がちょうど良いかもしれません。
五竜山荘・キレット小屋・種池山荘・針ノ木小屋で宿泊するのがベストだと思います。

頑張れば2泊目に冷池山荘まで行けますが、五竜岳~キレット~鹿島槍がこのルートの一番の危険ゾーン。
キレット小屋で宿泊して、余裕を持った行程で、慎重に通過する方が賢明だと思います。

アフター登山

扇沢に下山すれば大町温泉郷の「薬師の湯」でキレイ・サッパリして行きましょう。
冷池・種池・新越山荘で割引チケットを配っています。必ずゲットしておきましょう。

湯けむり屋敷 薬師の湯 | 大町温泉郷

まとめ

五竜岳から針ノ木岳までの縦走で役に立ちそうな、八峰キレットなどのコース危険個所や、お盆休みの小屋の混雑度や食事内容などなど、山旅に役立つ情報をレポートしてみました。

この山旅の日記風手記も書いてみたんですが、長くなり過ぎたので別ページにしています。

個人的な旅の日記なので色々といらないことも書いていますが、臨場感は伝わりやすいと思うので、気になる方はこちらを見てみてください。

後立山~遠見尾根から五竜岳・八峰キレット・鹿島槍を経て針ノ木岳まで。小屋泊のゆったり登山を満喫。(旅日記編)
お盆休みを利用して、五竜岳から針ノ木岳までを小屋泊まり、5泊6日で縦走。しかも1日当たりの歩行時間は4~5時間程度の、ゆったり&贅沢な登山。道中での出来事や色々な山バカさんとの出会いなどなど、徒然と書いてます。

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