ずっと行きたかった仙塩尾根。北から塩見岳を目指します。(旅ログ編)

登山

こんにちは、ロタケです。

 

以前、間ノ岳の山頂から見た塩見岳に一目惚れして、いつかは登ってみたいと思っていたんです。ただ塩見岳はどこから入山するにしても遠い山で、まとまった休みが取れないとなかなか挑戦できない山なんです。

色々と地図を見ながら計画を練っていると、どうしても気になるのが北側に長く伸びる仙塩尾根。せっかくまとまった休みを取るなら、この長大な尾根を行かない手はありません。

今回は山の日とお盆休みを利用しての登山。登山最盛期に小屋泊りでは痛い思いをする可能性が高く、テント泊で挑むことにしました。予想に違わぬハードなルートでしたが、最高に楽しい山旅になりました。

前回はルートやアクセス情報などをお話しましたが、今回は私の日記的な振り返りです。個人的な感想なので、軽~い感じて読んでもらえればと思います。

ずっと行きたかった仙塩尾根。北から塩見岳を目指します。人の少ない超ハードなルートです。(情報編)
長大な仙塩尾根から塩見岳を目指します。ルートや小屋、テント場の情報。アクセスに混雑状況などをまとめてみました。

 

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日記的感想

移動日:東京~甲府

会社からいったん横浜の自宅に帰り、晩御飯を食べてから東京駅へ。おーいお茶だけ購入し、「特急かいじ」に飛び乗ります。この時間の「特急かいじ」は新宿から混むとの書き込みがあり心配していましたが、ところどころ空席がある感じでした。一日の疲れからか、どんよりと静まり返った車内で独特の雰囲気があります。
大月駅を過ぎたあたりから一気に乗客が減り、甲府に着いた時には下りる人もまばら。駅前の甲府ターミナルホテルにチェックインすると、フロントのおじさんから、広河原行きのバスは、少し早めに並んでおいた方がいいよとのアドバイスを頂く。
3時間ほど仮眠を取って、早めにバス停へ向かいます。

登山1日目①:甲府~北沢峠

広河原から北沢峠に向かいます

バス停に並ぶのが遅れると座れずに立って乗る場合もあるらしく、4時半のバスながら3時45分にはバス停へ。すでに終電からそのまま並んでいる人が20名程度。ご苦労さまです。
最終的には5台のバスが出ましたが、無事に先頭のバスに乗車できました。芦安で数名を乗せ、夜叉神で数名をおろし、広河原到着は6時半。
バスを下りたら速攻で切符売り場に向かい、すでに止まっている北沢峠行きの1番バスに飛び乗りました。最後の1席だったようで、乗ったらすぐに出発しました。

途中両俣小屋への釣り客を2名下しましたが、その二人と目的地が同じなのに大きく遠回りする自分がなんとも物好きに思えて笑えてきます。
ほどなく走ると北沢峠に到着です。初めて来た北沢峠は森が深くて、緑も濃くて、とても雰囲気が良い場所でした。

 

登山1日目②:北沢峠~仙丈ヶ岳

上は雲

立派なトイレで用を足し、給水を済ませて出発は7時20分。15時までに両俣小屋に到着するために、コースタイムの90%のペースで登りはじめます。
登り始めてしばらくは深い森で、前後にどれほどの人数の方が登っているのか視認はできませんが、次々に登山者を抜いていくので、相当な数の人が仙丈ヶ岳を目指しているようです。

小仙丈手前から森林限界を超えたので、カッコいい甲斐駒が見れると思いきや山頂は雲の中。
進行方向に目を向けると、さすが山の日、前後途切れることなく登山者が連なって見えています。

雲があるお陰で気温も上がらず、順調に歩を進めて、ほぼ予定通りに山頂へ到着。狭い山頂は20~30名で埋め尽くされていましたが、残念ながらガスで視界はありません。少しだけ休憩を取り、栄養補給をしてから、本日のメインイベント、仙塩尾根に突入します。

仙丈ヶ岳頂上はガスってます

「登山1日目③:仙丈ヶ岳~両俣小屋」

ガスってます

まずは大仙丈ヶ岳を目指して進みます。誰にも会わないだろうと思っていたのに、すぐに女性4人組と男女2人組に次々と追いつきます。こんなルートに来るぐらいなので、2組とも歩き慣れている感じで、この時点で疲れている感じもありません。

大仙丈付近は少し痩せた尾根になっており、ところどころで手を使うので、ストックをしまって慎重に歩いていきます。このあたりで雲が少し取れてきて、視界が開けてきました。

徐々に高度を下げていき、2700mを切ると森の中を歩く感じになってきます。女性4人組と男女2人組と前後しつつ、意外に早く伊那荒倉岳の山頂が唐突に現れます。仙丈ヶ岳からはコースタイムで3時間だったので、もう少しかかるかと思っていたらのですが、2時間ほどで着いてしまいました。しかも山頂ぽい感じではなく、尾根のちょっとしたコブを登っている感じでいきなり山頂の標識があったので、キツネにつままれたような感じでした。

伊那荒倉岳は山頂ぽくない山頂です

この伊那荒倉岳から両俣小屋への下降地点、野呂川越まではコースタイムで1時間20分。このペースで行けば1時間程度で到着できると思っていたのですが、しかも特にペースが落ちた訳でもないのに、たっぷり2時間もかかったので、精神的にかなりやられました。(恐らくこのコースタイム、おかしいです)

この後、黒戸尾根を登ってきたおじさんと、蝙蝠尾根を目指す若者と前後しつつ、疲れた体で両俣小屋へ向けて一気に高度を落としていきます。明日の朝には登りかえさないといけないので、なんだかもったいない気分ですが、疲れた足に鞭打ちながら下りて行きました。仙塩尾根のいたるところに、テン泊をしたような跡があったのが、理解できるようなキツさでした。(当然皆さんも指定場所以外でのテン泊はやめましょうね。)

両俣小屋到着は15時40分。「15時までには宿泊地にたどり着いておく」というMyルールを破ったことは痛恨の失態ですが、とりあえず明るいうちにたどり着けて良かったと胸をなで下ろします。

いい雰囲気のテン場です

テン場はまだ3張り程度で、張る場所は選びたい放題です。ちょっと無理をしましたが、山の日に両俣小屋をチョイスしたのは大正解でした。テン場は最終的に10張り程度でまだまだ余裕もありましたが、小屋の中も余裕たっぷりだったらしいです。

混雑とは無縁の両俣小屋。これからも大事にしていきたいですね。

 

 

 

「登山2日目①:両俣小屋~三峰岳」

2日目の行程は熊ノ平小屋まで。コースタイムで5時間30分とかなり楽ちんな行程です。だだ連休2日目の熊ノ平小屋のテン場は、かなりの混雑が予想されます。できれば午前中には到着したいところです。

そのため短い行程でしたが4時には起床、5時に両俣小屋を出発します。小屋の前に昨日仙丈ヶ岳から一緒だった女性4人組がいて、少し話をしたら、そのうちの一人は三伏峠までは同じルートで、最終的には茶臼までいくとのこと。昨日の仙塩尾根でもかなり軽快に歩かれていたので只者ではないと思っていましたが、やっぱりスゴい人でした。

歩き始めてすぐにキツイ登りです。昨日かなり下ってきたので、もっと時間がかかるかと思いましたが、野呂川越までは汗をかく前に到着できました。

ここから三峰岳までは地味に長いです。大きなアップダウンはありませんが、地味な上り下りを繰り返します。昨日も一緒だった甲斐駒を越えてきたおじさんと前後しつつ、黙々と歩きます。ただ木々の間から甲斐駒や塩見、間ノ岳が垣間見えますし、苔むして雰囲気のある尾根道なので退屈することはありません。

昨日登った仙丈ヶ岳が木々の間から顔を出しています

三峰岳手前の短い鎖場を超え、最後の急登を超えると人ひとりいない三峰岳の頂上へ。標高2999mと剱岳と同じ標高の三峰岳。そんな日本アルプスの山頂をお盆の3連休に独り占めできていることが凄く贅沢に思えます。

三峰岳から農鳥岳を望みます

目指す塩見岳は雲の中でしたが、間ノ岳、農鳥岳が綺麗に見えて、結局1時間以上も、山頂で景色を眺めていました。

「登山3日目①:熊ノ平小屋~塩見岳」

真っ暗の中、出発します

今日は三伏峠までコースタイム10時間半を一気に歩きます。
ロングコースにそなえ、2時半に起床。3時50分に出発します。本当なら流星群が見えるらしいのですが、雲のせいで見えません。うっすらと月明かりがはあるものの、まだまだ暗くヘッドライトをつけて歩きます。

新蛇抜山近辺まで来るとうっすらと白んできました。この辺りで草鞋で登山をしているという奇妙な男性を追い抜き、北荒倉岳へ向かいます。

 

 

この北荒倉岳からの塩見岳は本当にスゴイです。あまりの迫力にちょっと圧倒される感じです。ちょうどこの時、仙塩尾根の東から西に雲が流れ、幻想的な雰囲気になっていたので、塩見岳の雄姿がなおさら引き立って見えました。仙塩尾根を延々とあるいて3日目。ついにここからラスボスの塩見岳に取り付いていきます。

遠かった塩見岳が眼前に迫ります

本格的な上りが始める少し手前、はっきりきっくりブロッケンが見えています。
一気に肩まで登っていきますが、ここはかなりキツイ傾斜で息が切れます。ただ登っている時間自体はそれほど長くありません。一気に高度を上げて肩に出ると、今度は、風が強い時には絶対に歩きたくないような高度感抜群の細い尾根が続きます。

肩から30分。最後に一気に高度を上げると塩見岳東峰に到着です。

 

 

「登山3日目②:塩見岳~三伏峠」

塩見岳の山頂には先客が1名いましたが、すぐに西峰に行かれたので、ここでも山頂を独り占めです。ガスっていて、蝙蝠尾根方面しか見えませんが、高度感が半端なく、超気持ちよかったです。しばらくすると横浜在住の4人組が到着したので、30分ほどいた山頂を明け渡します。

西峰で記念撮影し、この山行の一番の危険個所に備えヘルメットをかぶり、ストックをしまって慎重に下山を開始します。

山頂からの下りは鎖などがなく、もろい岩場だったので、落石を起こさないように慎重に下ります。三伏峠からの塩見岳往復は人気のコースのようで、ツアーの団体が登ってくるのとすれ違います。皆さんあまり登山には慣れていないようで、落石の危険を感じながら、祈るような気持ちで先を急ぎます。

天狗岩のトラバースを過ぎ、ほっと一息ついたところで、マウンテンバイクを担いで登る大学生3人組とすれ違いました。蝙蝠尾根を下るのだと・・・。世の中には命知らずというか、物好きというか、色々な趣味があるんだなぁと感心してしまいました。
塩見小屋で一休みします。豆カレーを注文しましたが、胃が弱ってきたのか食が進みません。コーラ好きなのにコーラも半分しか飲めません。

美味しいけど、食がすすみません・・・

どうも疲労が出てきているので、ゆっくりと三伏峠を目指します。
塩見小屋から三伏峠までの道が意外に長く、その上、昨夜の雨で、尾根筋なのに道がぬかるみで、ドロドロで苦労します。

三伏峠到着は13時前。早い時間にもかかわらず、高校山岳部の団体と、恐らくテントを置いて塩見岳を往復する人が多いのか、テン場の空きは少なかったです。雨が降ってきそうな空模様だったので、少し高台へテントを張り、水場へ向かいます。

この水場が思った以上に遠く、片道15分はゆうにかかります。しかも水場にはラジオが置いてあり、つけっ放しにされています。熊が出そうな雰囲気満載の中、急いで水を入れ足早に水場を立ち去ります。

最後の夜はずっと雨。高校生は早くに寝て静かだったが、どこぞのバカ大学の山岳部がずっとうるさくて、なかなか寝付けませんでした。

「登山4日目①:三伏峠~鳥倉登山口」

最終日は鳥倉登山口へおりるだけなので、ゆっくり睡眠をとるつもりでしたが、朝の2時に高校生30名が起きだし、朝食の準備を始めます。なるべく音をたてないように努力している雰囲気はありますが、30名が行動すると相当な音がします。そのまま寝ていられる神経は持ち合わせておらず、寝るのをあきらめて朝食の準備に入ります。朝食をすませ2度寝に入りますが、ここ数日で早起きの習慣が出来ており、勝手に目が覚めます。

三伏峠から甲斐駒が見えるとは思っていませんでした

少し早いと思いながら6時前に下山を開始します。天気は良く、甲斐駒から仙丈ヶ岳、塩見岳が綺麗に見えます。

手作り感満載の道です

写真を撮りながら、ゆっくりと歩きますが、それでも8時前には鳥倉登山口のバス停へ到着しました。

 

 

 

 

 

 

「登山4日目②:鳥倉登山口~伊那大島駅~横浜駅」

バス待ち

9時10分のバスに乗り、2時間かけて伊那大島駅へ向かいます。このバスの中は、酸っぱい臭いが充満してかなりつらい空間でした。(自分もそんな臭いを発しているんでしょうけど・・・(^_^;))

伊那大島駅に到着し、歩いてすぐのセブンイレブンへ直行します。そこで除菌シートを購入。大判の除菌シート5枚を使い、身を清めます。着替えをすませ、ポテトチップス・サンドイッチ・パルム(アイス)・コーラを購入。これから始まる5時間の電車の旅に備えます。

 

 

岡谷駅までは本当にのんびりと電車が走ります。外の景色を眺めながら、ポテチを食べながら、まったりと過ごすしかありません。岡谷駅からは特急あずさ(自由席に余裕で座れた)に乗り換え、八王子、東神奈川、横浜へ。

最後に塩ラーメン大盛りとライスを食べ、帰宅したのは19時でした。

 

ロタケのワンポイント

今回のルートだと宿泊地を迷うと思います。北沢峠と両俣小屋間、熊ノ平小屋と三伏峠間の距離が長いのがネックです。日程に余裕があれば仙丈小屋、両俣小屋、熊ノ平小屋、塩見小屋の4泊5日で行かれた方がこのルートを堪能できると思います。

 

アフター登山

伊那大島駅前には正直何もありません。飲食店もお風呂もないので、どうしようもないのですが、唯一3分ほど歩くとセブンイレブンがあります。私はここで除菌シートを購入して、綺麗さっぱりしてから、帰りの服に着替え、ジャンクフードとコーラを購入し、横浜までの長旅に備えました。

 

まとめ

仙塩尾根は大半が森の中で、決して華やかなルートじゃない上に、ルートが長く健脚な人しか歩いていません。「南アルプス大自然コース」という名前もあるそうで、その名に恥じぬ森深さが魅力のルートですが、ある意味マニアックなルートかもしれません。

ただコースの途中途中で目指す塩見岳が顔をだし、過ぎ去りし仙丈岳の遠ざかっていく姿が眺められます。最初は遠かった塩見岳が眼前に迫った時の迫力も感動ものですが、来た道を振り返り、歩いてきた長大なルートを見て、達成感を味わうのもいいですよ。

体力に自信のある方、ロングルートが好きな方、森歩きが好きな方、是非一度行ってみてください。感動間違いなしの、一押しルートです。

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