2017年の「マウンテンサイクリングin乗鞍」を振り返る。 貧脚決定!でも景色は最高!

ロードバイク

こんにちは、ロタケです。

富士ヒルが終わって、ほっと一息つきたいところですが、次に控えるはヒルクライムレースの最高峰「マウンテンサイクリングin乗鞍」

私がロードバイクに乗りたいと思ったきっかけとなったのが、NHKの「チャリダー」で放送された「マウンテンサイクリングin乗鞍」の回。そこで坂バカ俳優の猪野さんが、「苦しそうなのに楽しそう」に走っている姿がとても印象的で、「いつか乗鞍を走ってみたい!」と一瞬で虜になりました。

そのTV放送を見た後から、私のロードバイク探しが始まり、勢いでロードバイクを買って、怖いもの知らずでエントリーまでしていました。

そうして参加した2017年の乗鞍は、本当に楽しい大会になりました。

スタート前。緊張とワクワクの瞬間です。

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マウンテンサイクリングin乗鞍の概要

実施日・参加人数

大会は毎年8月の最終日曜日に実施されるようで、2017年の大会は8月27日(日)に行われました。参加人数は4,400人と富士ヒルの半分以下ですが、ヒルクライムレースの最高峰だけあって参加者のレベルは高いです。

実施場所・コース・勾配

長野県と岐阜県の県境。北アルプス南部の日本百名山、標高3,026mを誇る乗鞍岳。その乗鞍岳の山頂付近、標高2,720mの畳平まで伸びる乗鞍エコーラインを登るルートで、自転車レースとしては国内最高所を走る大会です。

スタート地点は標高1,460mの乗鞍観光センター前。標高差1,260m、全長20.5㎞、平均勾配6.1%、最大勾配15%。平均勾配は富士ヒルの5.2%よりはキツく、ハルヒルの6.0%とほぼ同じです。

実際に走ってみた感想

レースの模様

スタートから三本滝レストハウス

三本滝までは勾配は6%前後でしょうか、それほどきつい感じはありません。三本滝から先の急勾配区間に備えて自重して走ったつもりでしたが、周りが結構なペースで走っていくので、釣られてちょっと頑張りすぎたかもしれません。しかも色々な人のブログを見ていると、三本滝までは「あっという間」なんてことが書いてあったので安心していたのですが、なにげに距離があって、この時点で足にダメージが・・・。

三本滝レストハウスから位ヶ原山荘

三本滝を過ぎる時に「ここから頑張ろう」と独り言のように呟いてしまったのですが、ちょうど隣を走っていた方が「そうですねエ~、乗鞍はここからが本番ですねエ~。頑張りましょう。」と。

三本滝を過ぎてしばらく行くと一気に勾配が跳ね上がります。イン側は10~15%ぐらい?アウト側は8%ぐらいの傾斜でしょうか。ダンシングで乗り切らないとキツイところもありましたが、速い人はシッティングで楽々クリアしていくんですよね。なるべく傾斜の緩いアウト側を使って登りましたが、位ヶ原山荘に着くころにはガッツリとやられていました。

位ヶ原山荘からゴール

位ヶ原山荘付近からは薄くなる空気との闘いが始まります。ただ序盤中盤で既にダメージが溜まっており、急傾斜の場面ではダンシングでも這うようにしか登れず、一気にペースダウンしてしまいました。

ただ天気は最高で、さらに前日の雨で空気が澄んでいたのか、槍ヶ岳や穂高がくっきりはっきり見えて、カラダとは逆にテンションは上がりっぱなしです。

つらいけど、自然と笑顔がでる。そんな不思議に高揚感に包まれながら、それでも必死に足を動かしますが、足はとっくの昔に売り切れていて、心肺的にも限界を越えています。しかも森林限界を超えてからも、意外に距離があるんです。最後は声援に応えて、ラストスパートを掛けるつもりでしたが、結局ペースを上げれないままゴール。

結果は・・・

結果は1時間34分とちょっと。一般男子E46~50歳 634人中、ちょうど真ん中くらい。富士ヒルのタイムから5分くらい短いというデータがあったので、1時間30分は切れると勝手に思っていましたが、そんな生易しいコースではありませんでした。

完全に実力不足で、最後の方は完全に足が売り切れて、綺麗に返り討ちにあいました。貧脚決定です(T_T)

速く走るポイント

遅い私が偉そうに言う内容じゃないかもしれませんが、私なりに感じた「マウンテンサイクリングin乗鞍を速く走るポイント」をお話ししたいと思います。

三本滝までは頑張らない

三本滝までは比較的に傾斜が緩やかで、また前半戦で力が余っているので、ペースが上がりがちです。ただ三本滝から先は傾斜が急になり、また位ヶ原からは酸素も薄くなるので、しっかりと後半戦で粘るためにも、三本滝までは余力を残しておくことが重要になってきます。

しかも三本滝までの傾斜の緩い区間をゆっくり走ってはタイム短縮は望めないので、ドラフティングを使って、余力を残しつつスピードを上げる、そんなテクニックが必要になってきます。頑張らずについて行ける、ちょうど良いトレインを見つけて、三本滝以降に備えましょう。

大会に参加しての感想

景色が最高!(晴れれば・・・)

登山をする私からすると槍ヶ岳や穂高が間近に見えて最高の景色なのですが、登山をしない人でも十二分に感動できるスケールの大きな景色が広がります。スタート地点の深い森も綺麗ですが、何と言っても森林限界を越えて一気に広がる景色は、スゴイの一言です。

日本中探しても、ちょっとやそっとじゃ拝めないくらいに雄大で、感動すること間違いなしです。(まあ、走っている間はそんな景色を見る余裕はないかもしれませんが・・・)

ゴール地点からの眺めです

国内最高峰のヒルクライムレース

坂バカ俳優 猪野さんも真剣な表情です

平均傾斜からするとそれほどキツい坂ではありませんが、やはり最大の特徴は国内最高所を走る大会だということ。標高2,720mというと普通に高山病になってしまう標高で、厳しい環境がゆえに高い木が育たない森林限界を越えた世界です。

傾斜の緩い前半戦から、傾斜が急になる中盤戦、最後は薄い酸素と戦うといった変化に富んだコースで、さすが国内最高峰のヒルクライムコースと言われるだけはあります。

 

 

 

想像以上に空気が薄い

富士ヒルを400m上回る標高2,720mがゴールです。酸素濃度は平地の73%まで下がるので、そんな中で自転車をこぐのは想像以上にキツいです。

私は前週に1週間ほど南アルプスで登山をしていて、高地順応はできていたはずなのに、それでもかなりキツかったです。富士ヒルの時はあまり酸素が薄いとは感じることはなかったのですが、位ヶ原を越えたあたりから、呼吸が苦しくなってくるのが実感できました。

富士ヒルとの標高差400mで、かなり体感は違ってくると思います。

参加人数はちょうどいい感じ

参加人数は4,400人と富士ヒルの半分ほど。スタート箇所や下山時に多少混雑しますが、我慢できる程度の混雑です。特に早め早めの行動を心掛ければ、あまり待ち時間もなく、スムーズにいけると思います。

天気次第でコースが短縮されるのがネック

腫れるように祈りましょう

3,000m級の山なので天気がコロコロと変わります。そのため地上では晴れていても、頂上付近では雨ということもあり、天候次第ではレースが中止になったり、コースが短縮されたりすることもあるそうです。

2016・2017年はフルコースでのレースでしたが、2013~2015年は短縮コースでの開催でしたので、かなりの確率で短縮コースに変更されるみたいです。せっかく乗鞍まで行ったのに雨だと最悪ですが、ここは祈るしかないですね。

 

 

宿泊施設が近くにないのがネック

前日受付なので前泊は必須なのですが、近隣の宿泊施設はすでに満杯で、松本市内で宿泊するしか手がないです。たまに空きがあっても、2人部屋だったりするので、一人参加だと厳しいです。松本から片道1時間の山道を2日続けて運転しないといけないので、運転の苦手な人には苦痛だと思います。

まとめ

国内最高峰のヒルクライムレースというだけあって、有名なヒルクライマーの方々はこのレースで日本の頂点を争います。当然参加されている方のレベルも高いので、

「私の様な初心者が参加してもいいのかしら?」

と思っていましたが、実際に参加してみると、私の様な初心者っぽい人もいっぱい参加されていて、敷居の高さは感じませんでした。

どの地域から参加するにしても結構な時間がかかるので、気軽に参加できる大会ではないかもしれません。ただ実際に走ってみると、変化に富んだコース設定であったり、ちょっとやそっとじゃお目に掛かれないような絶景であったり、ヒルクライムレースの最高峰と言われている理由が納得できると思います。

ヒルクライマーなら一度は走っておきたい「マウンテンサイクリングin乗鞍」。エントリーは毎年3月の初旬です。

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